代表挨拶

1つの細胞が1個体として生命体を形成する単細胞生物に対して、多数の細胞が集まることによって生命体を形成する多細胞生物は、細胞と細胞の間に於ける情報交換によって、多数の機能の分業を行い、組織を形成し、これらの組織が複数組み合わさって生命体を形成しています。このような、細胞同士の情報交換や組織化に寄与している、細胞同士の情報交換や組織化には、細胞周囲に存在する接着タンパク質や糖類が大きな役割を果たしており、さまざまな分子と複雑に組み合わさりながら機能しています。これら細胞周囲の分子群を総称して「細胞外マトリックス」(ECM:Extracellular Matrix)と呼びます。

この細胞外マトリックスの組成は、組織が異なると大きく異なっています。

我々は、この、多細胞生物の細胞外マトリックスを研究することによって、地球上の生命が単細胞生物から多細胞生物へと、どのようにして進化してきたのかという謎を解明したいと考えています。

また、細胞外マトリックスの研究を行うことは、個体の発生における組織形成の謎を解明することに繋がります。

組織形成の機序を解明することができれば、病気や傷害によって損傷を受けた組織を修復する手段を見つけることができます。
我々は、細胞外マトリックスの研究成果をもとに、生命科学と医学の発展に貢献したいと考えます。

代表取締役社長
山本 卓司